必要以上に怖れないこと

 糖尿病患者にとって血糖値は欠かすことのできない指標です。そして、日々、その数値との格闘でもあるのが現実です。
 しかしそう書いてしまうと、その血糖値そのものがあたかも敵に見えてしまうかもしれません。現にそんな状態になっている人もいます。

 そもそも糖尿病は自覚症状が少ない病気なので、病気と言われてもあまりピンときません。病気だとわかるのは、あくまで数値的なものであることが多いのです。そうなるとどうしても数値というものに注意がいくため、それによって、感情が左右されがちです。
 例えば、悪い数値がでると多くの患者は気分が落ち込みブルーになります。時には涙が出る人もいるそうです。逆に数値が改善すれば、嬉しくてハイテンションになる人もいたりします。

 さて、糖尿病専門のある医師が次のように言ってました。「糖尿病は、自分の感情との闘いでもある…」これは納得できる発言ですね。
 そして、その医師が「一番大切なのは病気に関する知識、特にそのメカニズムをよく知ることだ」と言っていました。そうした知識があって初めて数値が意味を持ってきます。

 基礎的知識が無いのに数値だけが独り歩きするのはよくありません。それは数値そのものを敵とみなしてしまうことにつながります。数値は長い年月をかけて、糖尿病患者と医師が二人三脚で改善していくものです。
 だから、あまり過度に数値だけにこだわらずに、糖尿病の知識を身に付けた後、自分との闘いを始めるべきです。そうした中で自然と数値は改善していくものです。


1日5.7皿分の野菜と果物でリスクが21%低下

イギリスのアデンブルック病院のNita G. Forouhi氏らが4月5日付のアメリカの医学誌「Diabetes Care」(電子版)に発表した所によると、果物・野菜を1日平均5.7皿分食べる人は、平均2.1皿分の人に比べて2型糖尿病の発症リスクが21%低下していたそうです(ここで言う一皿とは、野菜80グラムのようです)。

Forouhi氏らは、計117種類(果物58種類、野菜59種類)の7日間の摂取量などを調査し、1日当たりの平均摂取量および品目数からそれぞれについて3つのグループに分類し検討した結果、摂取量では1日平均2.1皿のグループに比べ、3.7皿で27%、5.7皿で21%の糖尿病のリスクが低下した事が示されました。ただし、果物と野菜を個別に検討すると、果物では統計学的に有意なリスク低下が認められませんでしたが、野菜では3.7皿で9%、5.7皿で24%のリスク低下が示されたと言う事です。
その他品目数では、1日平均8.0品目に比べ、12.0品目で12%、16.3品目で39%のリスク低下が示され、品目数が増えると糖尿病のリスクが下がる傾向が確認されました。果物と野菜の個別の検討でも、ともに品目数が増えるとリスクが低下していたそうです。

世界保健機関(WHO)の専門家会議でも、2型糖尿病を含む慢性疾患対策として1日当たり400グラム程度の果物・野菜の摂取を推奨しており、「野菜が健康によい」と言う事が改めて証明された形です。
しかし1日5.7皿で、約450グラム。これだけの野菜を、しかも多くの品目で毎日食べ続けるのは辛そうです。天ぷらや中華料理では油分やカロリーが高くなりそうですし。