誰にでも起こりうる

 どんな人間でもパニックに陥る事はあります。予期せぬ衝撃的な事件や事故に遭遇すれば、強い恐怖を感じ狼狽えるでしょう。心拍数が上がって喉が渇き、息も荒くなります。けれどこれは本来、人間に備わっている正常な反応です。

 ところがパニック障害は、実際には何の問題も危険もないのに、突然、前述のようなパニック発作が起きるという病気なのです。
 代表的な症状は、心拍数が上がる、息苦しくなる、めまいや震えなどが現われる、などです。そして「このまま死んでしまうのではないか」という強烈な死への恐怖が沸き、救急車を呼ぶ入もいます。ところが病院に着くと症状は治まり、検査を受けても身体の何処にも問題は見当たりません。これがパニック発作の典型的な症状です。

 パニック障害には”起こるきっかけ”はありません。「あるとき突然起こる」のです。仕事や私生活で何の問題もないという人にも、起こるときには起こります。
 ただ、なりやすい体質というのはあります。遺伝的傾向もある病気です。また、気が弱い人、人の顔色をうかがう傾向の強い人にも見られがちです。
 また、そういう人ほど「また発作が起こるのではないか」と不安になる予期不安が起きやすい傾向があり、不安が不安を呼んで、発作が起こりやすくなってしまうのです。発作を恐れて1人で外出できなくなるのも、パニック障害の特徴です。